光回線を導入する際に、工事費を負担しなければならないことがあります。
しかし、場合によっては工事費がかからないケースが存在し、初期費用を大幅に節約できる方法があるのです。
初めての一人暮らしで出費を抑えたい人にとって、工事費無料の条件を理解することは必要不可欠。
この記事では、光回線の工事費がかからないケースを詳しく解説します。
光回線の工事費がかからないケース4選

光回線の工事費がかからないケースは以下の4つです。
工事費を支払わずに光回線を使い始められる4つの主なケースを解説します。
フレッツ光から光コラボへの乗り換えなら工事不要【転用】
フレッツ光から光コラボへの乗り換え、つまり転用で工事は発生しません。
転用とは、NTTが提供するフレッツ光の回線をそのまま使いながら、プロバイダを違う会社のサービスに切り替えることです。
例えば、フレッツ光を使っていた人がOCN光やSo-net光などの光コラボに乗り換える場合、回線はそのままで手続きだけで完了します。
光コラボの転用では「転用承諾番号」を取得し、新しい光コラボ事業者に申し込めば工事なしでサービスを切り替えられます。
転用では物理的な工事が不要なため、工事費がかからないだけでなく、工事の立ち会いも必要ありません。
フレッツ光を利用しているなら、転用によって工事費を無料にできるため、おすすめの光コラボへ乗り換えましょう。
光コラボから他の光コラボへの乗り換えも工事なし【事業者変更】
光コラボから別の光コラボへの乗り換え、つまり事業者変更も工事費がかかりません。
事業者変更とは、光コラボ事業者から別の光コラボ事業者へサービスを切り替えることです。
例えば、OCN光からドコモ光、ソフトバンク光からnifty光へ乗り換える場合などが該当します。
光回線の事業者変更手続きは「事業者変更承諾番号」を現在の事業者から取得し、新しい事業者に申し込むだけでOK。
事業者変更では物理的な回線工事が発生しないため、工事費が完全に不要です。
光回線の乗り換えキャンペーンをチェックし、お得に乗り換えましょう。
光コンセントが既に設置されている物件なら即日利用可能
すでに光コンセントが設置されている物件では、新規契約でも工事費がかからないケースがあります。
光コンセントとは、光ファイバーを接続するための専用のコンセントで、壁に埋め込まれていることが多いです。
光コンセントがある場合、宅内工事が不要で、回線事業者側の屋外工事のみで開通できることがあります。
宅内工事が不要の場合、事業者によっては工事費が無料になるプランを提供していることも。
新居に引っ越す際は、事前に光コンセントの有無を確認しましょう。
過去に契約していた光回線への再契約は工事不要の可能性大
過去に同じ住所で光回線を契約していた場合、再契約時に工事不要になることがあります。
回線設備がすでに整っているため、再度同じ事業者と契約する場合は工事が省略される可能性が高いです。
例えば、引っ越しなどで一度解約したフレッツ光やauひかりと、同じ住所で再契約する場合が該当します。
光回線の契約時に、お問い合わせやチャットで過去の契約情報を伝えましょう。
ただし、長期間空いている場合や設備状況によっては再度工事が必要になるケースもあるため、事前の確認が重要です。
光回線の工事費相場と各社の料金比較
工事費無料のサービスを選ぶ前に、各社の工事費相場を理解しておくことが大切です。
主要な光回線事業者の工事費について詳しく比較します。
NTT(フレッツ光・光コラボ)の工事費用
NTTのフレッツ光と光コラボの標準工事費は戸建てとマンションで異なります。
戸建ての場合 | マンションの場合 |
---|---|
19,800円 | 16,500円 |
光回線の工事費は、毎月の利用料金に上乗せされることが多いです。
例えば戸建ての場合、660円×30回(30ヶ月)、マンションの場合は550円×30回(30ヶ月)などの形で請求されます。
多くの光コラボ事業者では、キャンペーンとして「工事費実質無料」を打ち出していますが、割引や月額料金の減額で相殺するケースがほとんどです。
OCN光やソフトバンク光、ドコモ光などの主要な光コラボでは、2年以上の契約を条件に工事費を実質無料にするプランが一般的。
フレッツ光の申し込み手順を確認しつつ、契約時には標準工事費以外に追加工事が発生する可能性もあるため、事前に確認しましょう。
auひかりの工事費用
auひかりの工事費は提供エリアや建物タイプによって異なります。
戸建ての場合 | マンションの場合 |
---|---|
41,250円 | 33,000円 |
auひかりも分割払いが基本で、戸建ては1,375円×30回(30ヶ月)、マンションは1,100円×30回(30ヶ月)が一般的。
ただし、auひかりでは初期費用相当額割引として、契約期間内に解約しなければ工事費相当額を割り引きするキャンペーンを提供しています。
契約期間を満了すれば実質的に工事費が無料になるプランが多いです。
初期費用を抑えたい人は、auひかりの評判やキャンペーンをチェックしましょう。
auひかり×NNコミュニケーションズ:https://nn-com.co.jp/auhikari/
NURO光の工事費用
NURO光の標準工事費は44,000円(税込)で、戸建て・マンションともに同額です。
戸建ての場合 | マンションの場合 |
---|---|
44,000円 | 44,000円 |
標準的には工事費を44,000円÷30回(30ヶ月)で分割払いにするプランが提供されています。
NURO光も工事費が実質無料になるキャンペーンを頻繁に実施しており、契約期間内に解約しなければ工事費相当額が割り引きされます。
NURO光は下り最大2Gbpsという高速通信が可能なことで、オンラインゲームにおすすめの光回線です。
ただし、提供エリアが限定的なため、NURO光の申し込み手順と一緒にエリアも確認しましょう。
NURO光公式:https://www.nuro.jp/
その他光回線の工事費比較
主要3社以外にも、工事費に特徴のある光回線サービスがあります。
- GMOとくとくBB光
- @nifty光
- ビッグローブ光
- ソフトバンク光
- So-net光プラス
各事業者によって工事費の無料化条件が異なるため、申し込み前に詳細を確認しましょう。
特に工事費無料キャンペーンは期間限定で実施されることが多いため、タイミングによって大きく条件が変わる可能性があります。
関連記事:光回線おすすめ比較ランキング|厳選14社の紹介と失敗しない選び方
「工事費無料」と「工事費実質無料」の違いを確認

光回線のキャンペーンでよく見かける「工事費無料」と「工事費実質無料」には大きな違いがあります。
違いを理解することで、契約時の落とし穴を避け、本当にお得なプランを選べます。
完全無料と実質無料の違いは料金が発生するかどうか
「工事費完全無料」は文字通り、工事費が一切かからないことを意味します。
一方、「工事費実質無料」は初期費用として工事費がかかるものの、割引やキャッシュバックで相殺されることを示します。
- 完全無料の場合
契約時に工事費の支払いや分割払いの設定自体が発生しない
- 実質無料の場合
工事費の請求自体はあるものの、同額の割引やキャッシュバックによって相殺される仕組み
完全無料と実質無料の最大の違いは、解約時の違約金発生リスクの有無です。
完全無料は解約時のリスクが低く、実質無料は契約期間内の解約で工事費の残債を請求されるケースが多い違いがあります。
実質無料はキャッシュバックで相殺される
「実質無料」パターンは、キャッシュバックで工事費を相殺する方法です。
工事費は通常通り発生しますが、契約時のキャッシュバック特典で工事費以上の金額が還元されます。
例えば、工事費が20,000円かかるプランで、30,000円のキャッシュバックがあれば、差し引き10,000円の得になる計算です。
ただし、キャッシュバックの受け取りには条件があり、申請手続きが必要なケースや、受け取り時期が契約から数ヶ月後になることが一般的。
キャッシュバック型の実質無料を選ぶ際は、キャッシュバックの受け取り条件や時期を必ず確認しましょう。
申請期限を過ぎるとキャッシュバックを受け取れなくなるケースもあるため、申請漏れに注意してください。
月額料金に工事費が上乗せされているケースに注意
実質無料プランには、月額料金に工事費が上乗せされているケースがあります。
「月額料金割引」という形で工事費を相殺する方法です。
例えば、本来の月額料金が5,000円のところ、工事費分割金1,000円を加えて6,000円とし、1,000円の割引を適用するというパターンです。
月額料金の実質負担は5,000円ですが、途中解約すると割引が終了し、工事費の残債だけが残る場合があります
月額料金に工事費が上乗せされるのは、多くの光コラボで採用されており、ドコモ光やソフトバンク光などが代表例です。
最低契約期間の縛りを確認する
多くの「工事費実質無料」プランには、最低契約期間の縛りがあります。
一般的な縛りは2年から3年で、期間内に解約すると工事費の残債が発生するケースが多いです。
例えば、30ヶ月の分割払いで工事費を無料にするプランの場合、25ヶ月目で解約すると残り5ヶ月分の工事費が請求されます。
解約時には、工事費の残債だけでなく違約金が別途発生する場合があるため、以下の3つを確認しましょう。
- 最低利用期間
- 契約解除料
- 工事費の残債
So-net光やビッグローブ光などでは、工事費無料の条件として2年以上の継続利用を求めるケースが一般的。
解約リスクを最小限にするには、契約期間の短いプランや、完全無料キャンペーンの光回線を選びましょう。
賃貸物件でも工事費なしで光回線を導入する方法

賃貸物件では工事の制限があるケースが多いですが、工事費なしで光回線を導入する方法があります。
賃貸住宅でも安心して光回線を導入するための具体的な方法を紹介します。
賃貸物件での工事可否を確認する
賃貸物件での光回線工事は、まず大家さんや管理会社の許可が必要です。
賃貸契約書には設備工事に関する制限や条件が記載されているので、光回線工事が可能かどうかを事前にチェックしましょう。
オーナーや管理会社によっては、壁に穴を開ける工事を禁止している場合も。
光回線工事は基本的に原状回復義務がないケースが多いですが、契約内容によって異なります。
万が一、光回線工事が許可されない場合は、ポケット型Wi-Fiやホームルーターなど工事不要Wi-Fiを検討しましょう。
光コンセントの有無を確認する
賃貸物件に光コンセントがすでに設置されているかを確認しましょう。
内見や不動産会社に物件情報を確認する際に、光コンセントの有無を確認してください。
すでに光コンセントが設置されている場合、多くの光回線事業者では工事費が無料または割引になるプランを提供しています。
築浅のマンションや、インターネット対応の物件では光コンセントが設置済みの可能性が高いです。
光コンセントがあれば工事が簡素化され、通常より短時間で開通できるメリットもあります。
オーナー・管理会社へ確認する
オーナーや管理会社に直接問い合わせることで、光回線の導入状況や工事の可否を確認できます。
「インターネットを無料で使い放題」と宣伝している物件では、追加の工事費は不要です。
管理会社を通じて一括で光回線を導入しているケースでは、個別に契約するより有利な条件が適用されることも。
入居前にインターネット環境を詳しく確認することで、無駄な出費を避けましょう。
管理会社によっては、推奨の光回線事業者を紹介してくれるケースもあるため、積極的に相談してみてください。
工事不要の回線サービスを選ぶ
賃貸物件で工事が難しい場合は、工事不要のインターネットサービスを検討しましょう。
WiMAXやドコモhome5Gなどが代表的なサービスで、設置工事なしで高速インターネットを利用できます。
工事不要Wi-Fiは月額料金のみで初期費用が抑えられるため、短期間の利用や引っ越しが多い人におすすめ。
ただし、光回線と比べると通信速度が遅い場合や、データ容量に制限がある場合もあるため、用途に合わせて選びましょう。
工事不要サービスは初期費用を抑えられる反面、長期的には光回線より割高になるケースもあるため、利用期間も考慮して選んでください。
光回線の工事費がかからない選び方をチェックしよう
光回線の工事費がかからないケースは、以下の4つです。
「工事費無料」と「工事費実質無料」の違いを理解し、契約条件をしっかり確認しましょう。
特に賃貸物件の場合は、事前に大家さんや管理会社への確認を忘れてはいけません。
初めての一人暮らしでインターネット環境を整える際は、初期費用と月額料金のバランスを考慮して選ぶのが大切です。